外の味

今日の夕食は、近場の中華料理屋でテイクアウトをした。レバニラにギョウザにからあげ。持ち帰ったそれらを皿にあけ、一緒に買った白米もお茶碗によそう。

まずは分厚いレバーをひと切れ、口に入れる。途端、あぁ外の味だ、とたまらなくなった。まだレバーが残っている口の中に、もやしとニラを放り込む。タレがよく絡んでいるニラ、シャクシャクと瑞々しいもやしを堪能し、白米を掻き込む。

次はギョウザだ。 タレをたっぷりつけて、かぶりつく。肉々しいタネがじゅわりと口の中で崩れ、ニンニクの匂いが口いっぱいに広がり、幸せに包まれる。小洒落た店ではニンニク抜きのギョウザを出すようなところもあるし、そういう店でニンニク抜きのものを食べたこともあるけれど、やっぱり物足りないんだよなぁ。ギョウザとともに、白米を掻き込む。 おいしすぎて体中の細胞が目覚めるような感じがする。

ボリューム満点のからあげを、ガブリとかじる。しっとりめの衣、肉にしっかりと味がしみこんでいて、家じゃ絶対に出せないような味わいだった。いやぁもうなんでこんなに全部おいしいんだ? 箸が止まりませんよ?? 私の胃をぶち破るおつもりですか??? と謎のテンションになる位、おいしさに打ち震えた。

自分でもおかしいと思う位、すべてのメニューにいちいち感動していた。有名店という訳でもなく、思い出の店という訳でもない、普通の店の料理に。

外の味に飢えていたのだ。家のごはんだって充分おいしいし、もちろんお腹は一杯になるけど、それだけじゃ満たされないものもある。本当は、欲を言えば店内で食べたい。でもそれはまだ少し先になりそう。