「やりたいこと」がわからないまま新社会人になった私が、4社経験→フリーランスを選んだ理由

拝啓 10年前の、新社会人だった私へ

2008年の4月。
あなたは新社会人として、不安と期待を胸に、慣れないスーツで毎日仕事に向かっていますね。
これから、この10年で何が起きるのかを、こっそりと教えます。

あ、先に言っておきますが、私は今無職です。
……なんてこった、って感じでしょうか。そんなやつの話は聞きたくないと?
まぁ事情はあとで説明するので、話を聞いてください。

【生命保険営業】胃腸炎になり、仕事のことを考えると涙が出る日々


あなたは大学時代に、「何がやりたいかなんてわからないけど、とりあえず女でも出世できる会社がいい。ってことは女性が多い会社がいいかな」
というふわっとした気持ちで、生命保険の営業を選びましたね。

そこは修羅の道です。

詳しく書くとちょっとアレなのでやめておきますが、社会の厳しさを目の当たりにし、やっかみ、陰口、社内の足の引っ張りあいなどにも巻き込まれるでしょう。

胃腸炎になったり、仕事のことを考えると涙が出てそれを同期に言ったら「私もー!わかるー!」と言われて、これって“社会人あるある”みたいなもんなのかな、と思っていますが、それやばいですから。即刻逃げてください

【IT定時帰り事務職】暇疲れで逆にストレス。仕事を取るために学校にいく


さて、2年弱保険会社に勤めたあなたは、IT系の会社で事務職として働きます。
営業に疲れ、もうすこしゆるりと働きたいと思っての選択です。

でもね……すぐに仕事に飽きてしまいます。
総合職のサポート業務が中心で、一番最初に配属された部署では、契約書にハンコを押すのと、お茶出しと、シュレッダーがメインの仕事で、ネットサーフィンし放題。毎日定時ぴったりで帰宅。
それまで営業でゴリゴリ働いていたから、逆に暇疲れしてしまったのです。わがままですねぇ。

ジョブローテで、別の部署に異動します。異動先の部署では、前の部署よりは仕事が増えたものの、サポート業務なのは相変わらず。

Web制作のスキルがある人が欲しいね、と上司が言っているのを聞いて、「勉強したら仕事増やしてもらえるかも」と思い、勢いでWebデザインの学校に半年間通います。貯金はたいて自腹で

勉強したからといって仕事を任せてもらえるとは限らないのに、学校に通っちゃったもんだから、これは元を取らねばと、上司や先輩に、Webの勉強してますアピールをしたたかにしていきます。
そして、社内向けの資料まとめサイトをつくる仕事を任せてもらえます。よかったね。

 

【飲食マーケティング】知識ゼロで会議が苦痛、吐きそうな毎日。でもあれ、今までの転職とちょっと違う?

そして、もっとガツガツ働ける環境を求めて転職活動。
食べるのが好きだったあなたは、飲食店を運営する会社の、広報の募集に目を止めます。
面接のその場で、私のFacebookを開いてチェックし出した面接官の男性にドン引きしますが、その人はあなたの上司になる人です。

その人のおかげで、その会社に入ることができます。
もう広報は採用が決まっていたけれど、面接の場でWebの知識があって、という話をしたときに、「別の部署でWeb知識が欲しいところがあるけど、どう?」と聞いてくれて、その場で採用が決まります。

配属されたのは、「マーケティング部 CRM企画部」。
名刺に「マーケティング」って書いてあるのって、なんかかっこいい!と最初はホクホクします。

でも、すぐに壁にぶちあたります。
MTGの会話で飛び交うマーケティング用語(横文字ムズカシイワカラナイ)、CTRとかCVR、KPI/KGIって何の略語なの? などわからないことだらけで、やるせなさと恥ずかしさで毎日吐きそうな日々が続きます。

会議が怖い。言っていることが理解できない。一言も発言できない。こんなの、自分がいる意味がない……。

でも、これまでの転職と違うところがひとつあります。
「マーケティング」のことはちっともわかっていないヘボ社員でしたが、システムやWeb周りの仕事もあったので、前職のときに身につけたWeb知識や制作のスキルを、活かすことができます。

教えてもらうばかりではなく、教えられる、力になれるという経験ができ、自分の存在意義が見出せます
あとマーケティングのことも、仕事をするうちに自然と覚えていくので安心してください。

【社員5人スタートアップ】「自由」を満喫!やりがい◎でも仕事しすぎて休職

仕事は順風満帆でした。
でも、あなたは転職を考えます。

飲食に勤めていたときに、知り合いに頼まれてWeb制作を請け負ったり、Webサイトをつくる講座をやったりします。
趣味の延長だったので、収入は微々たるものでした。しかし、「自分の力で稼いだお金」というのは、毎月きまった日に振り込まれるお給料からは得られない「感動」がありました

そして「いつかは、フリーランスとして仕事をしてみたいな」と思うようになります。

今まで大企業にしか勤めたことがない私。個人で仕事をしていくための能力を、この会社で得られるのか……?

そう疑問に思って知り合いに相談に行ったところ、「ウチで働かない?」と誘われます。
そこは社員数名で運営する、社会人向けのプログラミングスクール。ここなら、個人としての能力を高められるんじゃないか。

一念発起して、そこに転職し、広報として働きます。
そこはとても「自由」でした。これは何のためにあるんだろう? というような「仕事のための仕事」はひとつもありません。
席も決まっておらず、どこで仕事をしてもOKな環境でした。

私はそこで、休みもなく平日も夜遅くまで、家に帰ってからもずっと、仕事に没頭します。
そして、無理がたたって体調を崩して休職します。
そこで、今後の働き方を考えます。

いつかはフリーにの「いつか」は、待っていてもやってこない


いまの仕事は、たしかに面白い。でも、会社員である以上は、「苦手だけどやるべき仕事」がどうしても降ってくる。
「得意でやりたいこと」だけに一点集中してやったほうが、伸びるスピードも早くなるし、ストレスもなくなるんじゃないか?
いつかはフリーに、と思っていたけれど、その「いつか」は自分で決めなければいけない。
それは、今なんじゃないか?

そこで、私は何をやりたいんだろう? と、これまでの仕事を振り返ります。

以前すこしやったことがあるWeb制作はどうか……など色々考えますが、時間を忘れて没頭できるようなもの、という基準で考えたときに、文章を書くことを選びます。

面白い本を読んでいると、時間がたつのも忘れてしまうことって、ありますよね。文章を書くのは、私にとってその感覚になれることでした。
もともと書くのは好きで、ひっそり個人ブログもやっていましたが、公開していませんでした。

でもプログラミングスクールの広報時代に、仕事として卒業生インタビュー等を書いたときに、書いた文章が人の目に触れ、評価されること、反応を得ることに面白みを感じたのです。

そして、3月末で会社を辞めました。
今はライティングスクールに通いながら、書く仕事を少しずつやっている最中です。

「会社員の仕事をしながら、ライティングの実績をある程度つけてからフリーランスにシフトしたら?」まだ新卒のあなたなら、そう思うでしょう。
私自身、少し前まではそう考えていました。

でも、年を重ねて、気づいたのです。
まず手放さないと、新しいものを手にすることはできないということに。

「会社員であること」を手放すのは、怖いことでした。
でも手放したからと言って、ゼロになった気は、まったくしていません。

  • 保険の営業で得た、結果にこだわって最後までやりきる姿勢
  • IT企業では、仕事を自分から取りに行くということ
  • 飲食企業では、既存のスキルを掛け合わせて新しい仕事に活かしていく、というやり方
  • プログラミングスクールでは、道なき場所に道をつくること

これまでの仕事で得てきたものは、おそらくすべて活かせるでしょう。
でもこれは、ただ目の前の仕事を漫然とこなすだけでは、得られなかったものです。

どんな仕事をしたいかは「どう生きていきたいか」を考えること


あなたはいま、「やりたいことがわからない」と思っていますね。
そんなときは、目の前の仕事に、とにかく力を注いでみてください
相手が期待した以上のクオリティを出す、ということを心がけて、続けてみてください。

それと、若いあなたは、「自分は優秀だ!」と思い込みたい気持ちがものすごく強いですよね。自分は人とは違うんだと。
正直言ってそれは妄想です。もっと賢くてめちゃくちゃ優秀な人はたくさんいます。

ただ、あなたにも良いところはあります。それは、「行動すること」です。

これをやりたいな、と思ったら、即動く。昔からそうでしたね。

後先考えずに飛び出すので、ピンボールマシンのように壁にぶちあたりまくって負傷しまくります。時々大怪我を負います。
でも若いうちはそれでいいです。失敗しまくって、泣いたり落ち込んだりしながら、やりたいことをやってください。

むしろ大人になるまで一度も失敗しないで進んでしまうと、変にプライドだけ高くなってしまって、リスクが取れなくなります。

失敗はないけど、大成功もしない。それって、つまらないことだと思いませんか?

現状への不安は、もちろんあります。
もしかしたら、やっぱりフリーランスはきつかった! と、会社員に戻ってしまうかも。そうならないように頑張るつもりではありますが。

でも、もしそうなったとしても、「やらなかった後悔」を抱えながらずっと会社員をしているよりも、やってみたけどダメだった! というすがすがしい気持ちで会社員に戻る方が、その後の人生が楽しくなるんじゃないかと思っています。

10年前には、自分がこんな風になっているとは、想像もしていませんでした。
きっとこの先も、予測不可能なことばかりが起こるのでしょう。

「人生は冒険だ」という、大好きな言葉を、最後に記します。

新社会人、おめでとうございます。

敬具

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